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兵庫の日本酒の歴史ってどのくらいあるの?専門家がご紹介

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みなさんは兵庫県における日本酒の歴史をご存知でしょうか。
兵庫県は、日本酒の生産量が日本一で、日本屈指の酒どころです。
そんな兵庫県にはどんな日本酒の歴史があるのでしょうか。
日本屈指の日本酒を生産する兵庫県には、さまざまな興味深い歴史があります。
それでは1つずつ見ていきましょう。

□兵庫は日本屈指の酒どころである

神戸市から西宮市に「今津郷」、「御影郷」、「西宮郷」、「魚崎郷」、「西郷」が並ぶように位置します。
これらのことを「灘五郷」と呼びます。
この地域において酒造りは1330年ごろから行われていて、室町時代にはすでに酒造りは始まっていたと言われています。

江戸時代に入って醸造の技術が培われて、より良質な日本酒が生産されるようになりました。
その良質な日本酒が、江戸で支持されるようになり海路で輸送されました。
今とは違って、その当時は京都から見て江戸に向かうことを下ると言われていたことから、「下り酒」と呼ばれるようになりました。

江戸に運ばれないお酒は品質が低いということで、「下らない酒」と呼ばれていたそうです。
ここで何かピンときた方もいるのではないでしょうか。
実はそのことが語源となり、現在でも使われている、「くだらない」という言葉が生まれました。

では、なぜ灘のお酒が良質で多くの生産量を誇るのでしょうか。
いくかのポイントをご紹介していきます。

*兵庫県にルーツをもつ「山田錦」

醸造用には多くのお米の品種があります。
その中でも「山田錦」は絶大な人気を誇っています。
特に、「兵庫県産山田錦」は品質と生産量共に全国トップクラスです。
灘五郷の酒蔵は、その生産地から近いため、昔からこの「山田錦」を原料としてお酒を作ってきました。

「山田錦」の特徴は、1つ1つの米粒や、「心白」という米粒の中心にあるデンプン質が大きいことです。
そのため、雑味の少ないお酒が出来上がります。

*ミネラルが豊富な「宮水」

「宮水」は、灘五郷で使われている仕込み水です。
その歴史は、なんと江戸時代にまでさかのぼります。
江尾時代末期に山邑太左衛門(やまむらたざえもん)が発見しました。

「宮水」とは、カルシウムやリンなどのミネラルが多く含まれている硬水です。
そのまま飲むには不向きですが、酒造りにはとても適している水です。
酒の風味や色を悪くする鉄分がほとんど入っていないことも特徴でしょう。

*優れた技術を持つ「丹波杜氏」

酒蔵で働いている蔵人土地の長にあたるのが「杜氏」です。
酒造りの全責任を担っていて、工場長のような存在と言えるでしょう。
兵庫県の東部を拠点とする「丹波杜氏」は、南部杜氏と越後杜氏と共に、日本三大杜氏として挙げられています。

機械化が進んでいる現在でも、長年の経験を積んでいる杜氏の役割の大きさは変わっていません。

*海路交通が貢献

灘は沿岸部に位置しています。

そのため、当時最大の消費地であった江戸に運ぶために海路を利用できました。
内陸地から運ぶよりも、素早く多くのお酒を運べていたのです。
その際に「樽廻船」という船が使われていました。
運搬するために使用していた樽の杉の香りがお酒に移ることによって、より華やかなものになり、樽熟成をすることで酒質も向上していたそうです。

□灘五郷の酒造りの歴史をご紹介します!

次に灘五郷の酒造りの歴史をご紹介します。
灘は奈良や伊丹ほど古くから酒造りが盛んだったわけではなく、江戸時代以降繁栄した銘醸地です。
当時、人口が急増していた江戸ではお酒の需要が高まっていました。
それまで酒どころとして有名であった伊丹や伏見などは内陸であり、港まで運ぶのに労力やコストがかかっていました。

そこに目をつけた嘉納治郎右衛門は、沿岸部である灘を酒どころとして本格的に酒造りを始めました。
寛永年間に、伊丹の酒造家が西宮に移住したことがきっかけで、灘五郷で酒造りが本格化されたと言われています。

それによって、蔵を灘へ移転させたりする人がどんどん増えていき、なんと菊正宗創業者もその一人です。
町人文化が華やかであった元禄時代から、江戸のお酒の需要が増え、酒消費量が急激に伸びました。

日本最大の酒を消費する江戸へと、関西から多くの船で樽酒を大量に運びました。
その中でも灘のお酒の人気はとても高かったと言われています。
江戸時代後期には、江戸中で飲まれていたお酒の約8割は灘のお酒であったとされています。

□まとめ

今回は、日本屈指の酒どころである兵庫県の日本酒の歴史をご紹介しました。
このような歴史を知ることで、さらに日本酒をより良いものにしてくれるのではないでしょうか。

サケ・セレクションは、日本酒の醍醐味や日本の文化を世界に発信するために、出品酒を世界中の専門家から選ばれた審査員に評価してもらうブリュッセル国際コンクール(CMB ベルギー)日本酒部門で、2020年から日本国内で毎年開催を目指しています。 第二回開催が、兵庫県での開催が決定しました。
詳しくは、「第2回開催2020年実施について」で今後ご紹介していきます。

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