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兵庫県の生産量が全国1位の山田錦の特Aの凄さとは?

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兵庫県が生産量全国1位を誇る稲の品種として、山田錦があります。
その中でも特A地区における山田錦は優れた特徴を持つことをご存知ですか。
今回は特A地区の山田錦の特徴や魅力、凄さを紹介します。

□兵庫県の山田錦特A地区で栽培できる山田錦について

1900年代前半兵庫県にある農事試験場で、山田穂と短稈渡船(たんかんわたりぶね)を混ぜ合わせることで山田錦ができました。
現在は全国で山田錦が生産されますが、評判のよい山田錦は兵庫県産のもので、その中でも特に評価を得ている産地を特A地区と呼びます。
三木市や加東市といった地域に特A地区があります。

過去に多くの特A地区は契約栽培をしていました。
契約栽培ではある一定の地域で品質のよい酒米を生産する代わりに、通常よりも高価な金額で米を他の地域から買うことになります。
この契約が行われた背景として、酒米から採れる米の量が通常と比べてとても少なく、米の値段が労働に見合わない場合がありました。
このような原因で酒米生産をしなくなってしまう人が増加することを恐れて、契約栽培が行われるようになりました。

夏の気温差が10度を超えやすい点が特A地区の特徴で、谷間に粘土質の棚田ができあがります。
このような場所で生産される山田錦は質の高い品種となり、高い評価を得ています。

山田錦は日本を代表する酒造好適米であり、「酒米の王様」といわれるほど主流になっています。
現に日本の酒造好適米の中で山田錦が占める割合はおよそ40%です。
酒造好適米は通常のお米とは異なり、日本酒製造のためのお米として生産されるようになりました。
そのため酒造が簡単にできるように工夫されていて、心白という通常よりもお米の中心が大きい作りをしています。

多量のデンプンが含まれているのが心白の特徴で、高い粘度が麹の生産に役立っています。
そしてお米の表層にある雑味のビタミンやタンパク質を省くために大粒になっています。

小さい粒だと表層の雑味をうまく省けない恐れがあるため、山田錦が通常よりも大粒である点は評価されています。
酒造面だけではなく、山田錦は吸水性に優れていて、麹菌が活性化しやすくなり、高品質の麹を生産できます。

ここからは特A地区の山田錦から造られた日本酒を紹介します。

米のささやき「秋津」、龍力(たつりき)は加東市秋津という、特A地区の中でも評価の高い地域で生産される山田錦を使用しています。
できるだけ自然に近い方法で栽培していて、「有機肥料」、「稲木掛け」、「への字型栽培」といった方法があります。

越路乃紅梅(こしじのこうばい)大吟醸は高級感あふれる香りや旨みを感じられる大吟醸酒です。
味わいに力を注いでおり、炭濾過をしないため山吹色のお酒になりました。
あまり強すぎない華やかな香りが特徴で、ほんのりとした香りがあります。

なお2020年には、サケ・セレクションと呼ばれる日本酒のイベントが兵庫県で行われます。
特A地域の山田錦を楽しむためにぜひ訪れてみてください。

□山田錦の凄さと興味深い話

*山田錦は生産のための仕組みがしっかりとしていて凄い!

特A地区で生産される山田錦はとても入念に手が込められています。

山田錦は成熟が遅いだけではなく、乾燥させることが難しく、倒れやすいため生産が難しいと言われています。
そこで行政と作り手、買い手がしっかりと結びつけられた制度である村米制度が作られました。
これにより、その他の地域や行政の力を借りて特A地区での山田錦の栽培がしやすくなりました。

品質を維持しながら安定して生産でき、日本酒造りが産業として発展したことにより兵庫県は一躍注目を浴びました。
このような山田錦の生産に力を注ぐ仕組みができあがったこと自体が、凄いところといえます。

*テロワールと日本酒について

フランス語で「土地」を意味するテロワールという言葉をあなたは知っていますか。
ワイン界においては、ぶどう樹をとりまく全ての環境のことをさします。
テロワールがワインの味に大きな影響を与えていて、気候や土壌によって品質が変わる点が特徴です。

しかし日本酒においては、ワインとは異なりテロワールを作りづらいです。
水を使用せずに醸造されるため、ワインの味はぶどうの品質によって変わります。
一方日本酒は理想とする味を決めたあと、その味に近づく方法で造られるため、ワインと同じ造られ方をしているとはいえません。

*酒蔵から広がる地域の活発化

酒蔵が城下町の起点となることで、レストランのメニューに酒が関わるといったように、地域の発展につながります。
外貨を地域で流通させることで地域は活発になり、観光客が増える時代になっているのです。

□まとめ

今回は特A地域における山田錦には、どのような特徴や魅力、凄さがあるかを紹介しました。
山田錦がどれほど優れた品種であるかわかったと思います。
特A地域の山田錦は、これからも人気を保ち続けるでしょう。
ぜひ特A地域の山田錦で造られた日本酒を味わってみてください。

サケ・セレクションは、日本酒の醍醐味や日本の文化を世界に発信するために、出品酒を世界中の専門家から選ばれた審査員に評価してもらうブリュッセル国際コンクール(CMB ベルギー)日本酒部門で、2020年から日本国内で毎年開催を目指しています。
第二回開催が、兵庫県での開催が決定しました。
詳しくは、「第2回開催2020年実施について」で今後ご紹介していきます。

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