「山田錦を飲みたいと思っている」
「兵庫県の山田錦が酒米の中でもおすすめって聞いたけど、山田錦の良さってどこにあるのだろう?」
このようにお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
山田錦は「酒米の王様」と称されるように、日本の酒米の代表として知られています。
しかし具体的に山田錦な良さがあるのか知らない方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は山田錦が「酒米の王様」と呼ばれる理由について解説します。
山田錦をより知ることで、山田錦で作られた日本酒をさらに深く味わえるようになりましょう!
□山田錦のプロフィール
山田錦は1923年に兵庫県立農業試験場で母親「山田穂」、父親「短稈渡船」により誕生しました。
□山田錦の歴史
1923年に山田穂と短稈渡船を人工交配し誕生。
1957年には山田錦PRとして、「酒と米」の映画を作成されました。
1962年に山田錦史上最大の出荷量となりましたが、1965年には台風23・24号により大きな被害を受けます。
2014年には酒造好適米の枠外増産制が始まりました。
□山田錦の良さ
*米粒が大きい
山田錦が優れている特徴の一つ目は大粒であること。
コシヒカリなどの通常の米が22g前後であるのに対し、山田錦の玄米千粒重は約28.1gとかなり大きいことがわかります。
*心白(しんばく)が発現しやすい
二つ目の特徴は心白が発現しやすいことです。
心白とは米の中心部の白く不透明な部分のこと。
心白は麹菌が繁殖しやすいため、良質の麹ができやすくなります。
山田錦の心白発現率は70%程度と麹菌が繁殖しやすい性質を持っています。
*消化性が優れている
三つ目の特徴は消化性に優れていること。
心白がもろみに溶けやすく、デンプンの蓄積が穏やかであるため、消化性が高いのです。
□山田錦が高品質な理由
山田錦の品質の秘訣は「兵庫の自然条件」にあります。
その中でも主に「気候と地形が最適であること」と「育ちやすい土壌」が山田錦の高品質に大きく影響しています。
*気候と地形が最適
六甲山の北側の山間部は山田錦を育てるにふさわしい気候と地形条件を備えています。
この一帯は瀬戸内海式気候であるため、降水量は少なく、日照時間は長い温暖な気候。
夜間の温度はかなり冷え、日中と夜の寒暖差が大きくなるため、稲の実りが早くなります。
*山田錦の育ちやすい土壌
粘土質の土壌は養分の保持力が高いため、根が深くまで伸び、作物が成長します。
マグネシウムやリンを多く含むことで、鮮明な心白に仕上がるのです。
□山田錦で作られたおすすめの日本酒
*超特撰白雪江戸元禄の酒(復刻酒)原酒
超特撰白雪江戸元禄の酒(復刻酒)原酒は小西酒造株式会社によって作られる日本酒です。
「ブリュッセル国際コンクール日本酒部門サケ・セレクション2018」熟成古酒部門の部門最高賞であるトロフィー賞を受賞しています。
小西家に残されていた秘伝書「酒永代覚帖」をもとに、江戸の元禄時代を再現しました。
現代の酒造りと比べて、半分ほどしか仕込み水を使用していないため、濃厚な琥珀色となっています。
日本酒度は-35と超甘口です。
*櫻正宗 焼稀 生一本
焼稀 生一本は櫻正宗株式会社によって作られる日本酒。
「ブリュッセル国際コンクール日本酒部門サケ・セレクション2018」純米酒部門のシルバー賞を受賞しています。
山田錦を全量しており、優しい味わいとすっきりとした後味が楽しめます。
江戸時代、櫻正宗の上等酒には稀の焼印が押されていたことが名前の由来と言われています。
精米歩合は70%の純米酒で、味わいはやや辛口。。
*特別純米酒 白鷺城 稀代
特別純米酒 白鷺城 稀代は田中酒造場によって日本酒。
「ブリュッセル国際コンクール日本酒部門サケ・セレクション2018」純米酒部門のシルバー賞を受賞。
特別純米酒 白鷺城 稀代の作成には、醪の圧搾の中でも最も古く、メディアでも注目されている「石掛式 天秤搾り」を用いています。
精米歩合は60%で、日本酒度+4、酸度1.7の辛口です。
*上撰辛丹波
上撰辛丹波はワンカップ大関などを手掛ける大関株式会社によって作られた日本酒。
日本三大杜氏の一つである丹波杜氏伝承の技で醸し出されています。
「ブリュッセル国際コンクール日本酒部門サケ・セレクション2018」本醸造酒部門のゴールド賞を受賞しています。。
日本酒度は+7と味わいは淡麗辛口。
□まとめ
今回は山田錦の良さについて解説させていただきました。
山田錦が支持されるポイントをまとめると以下の三つです。
・米粒が大きい
・心白が発現しやすい
・消化性が優れている
山田錦で作られるおすすめの日本酒として
・超特撰白雪江戸元禄の酒(復刻酒)原酒
・櫻正宗 焼稀 生一本
・特別純米酒 白鷺城 稀代
・上撰辛丹波
が挙げられます。
ぜひ山田錦で作られた日本酒をご賞味ください。
サケ・セレクションは、日本酒の醍醐味や日本の文化を世界に発信するために、出品酒を世界中の専門家から選ばれた審査員に評価してもらうブリュッセル国際コンクール(CMB ベルギー)日本酒部門で、2020年から日本国内で毎年開催を目指しています。
第二回開催が、兵庫県での開催が決定しました。
詳しくは、「第2回開催2020年実施について」で今後ご紹介していきます。